昨年(2017年)9月から半年強のNotes/Dominoまわりの動きについて、
その1」として、リンクを集めるような体裁で時系列に並べました。


さて、競合する他ソリューションのサイトでは、こんな説明をよく目にします。

    "Notes はさまざまな企業で用いられ、一時代を作った功績ある製品だが、近年は変革の波に取り残され、以下のような弊害が…" 云々
      こんな説明を見るたび、30年以上前の話で恐縮ですが、私の予備校生時代の国語の先生が、「持ち上げておいて、落とす」という論じ方が説得効果を生む、という話をされていたのを思いだします。

弊害として挙げられている問題点については、不正確と感じるものもあれば、まとを得ているものもあり、但しNotesの特長と表裏一体という側面があります。
それについては、小島さんの反証や佐藤さんの比較資料が参考になります。
(それぞれ2,3年前のものなので、他ソリューション側を含め、現在の状況とはややずれる可能性があることはご留意ください)


加えて、昨年9月以来の動きを踏まえると、競合ソリューション側からよくあげられる欠点のうち、次に関して、ある程度緩和された、ハードルが下がったのではないかと思います。

    「Notes/Domino にはクラウドのサービスが乏しい、オンプレミスでしか使えない」

    「Notesはモバイル対応のハードルが高い、手間暇かかるWeb化かXPages化が必要だ」

      Domino Application on iPad 改め HCL Nomadにより
      クライアント用に作成された従来型のアプリケーションが
      そのままiPad上で動作、式言語やLotusScriptも動作
      既に3月のイベントでiPad実機デモが披露されたほか、iPhone版やAndroid版の準備情報も

    「IBM自身、もうNotesをやる気がない、これ以上投資する気がない」

      Notes/Domino 10 の発表、と同時に #Domino2025 の旗印を掲げ、
      少なくとも2025年までの投資表明(さらに2030年までというお話も)
      そして、まだ 10が出ないうちに Notes/Domino 11 についても発表することで継続意思を念押し

3点あげましたが、もちろんそれぞれの評価についてはいろいろあるでしょう。クラウドは内容や価格面で魅力あるサービスになるかどうか。
また、やる気を出したのはIBMではなく開発パートナーのHCL社ではないのかなど。
もともとLotus社の時代、Notesを開発していたのはIris社だったという前例もありますし。。個人的には総体的に投資が維持されるのであれば、中身がどの程度IBMかはそんなに問題ないのではないかと思います。
ただ何となく市場への認知度は体感的にイマイチで、
欲を言えばIBMさんには、現在の3倍~5倍くらいはアピールして欲しい。
一方で、昨夏以前の姿勢より3倍~5倍くらいは良くなったとも思います。