Notes/Dominoと、かかわる人々にとって、2019年7月は、17年ぶりに変化の7月でした。

17年前の2002年7月、製品の母体がLotusからIBMに変わりました。
日本での実感を申せば、このとき、そんなに変化した感はなかったです。
製品名は「Lotus Notes」「Lotus Domino」のまま。
当時、五反田にあったLotus社のビルへの出入り機会が多かったのですが、Lotus社でなくなっても、ビル看板のかけ替えもなく、外目にはここがIBMであるとはわからない状態のまま、しばらくここでの業務が継続されました。

「Lotus」の呼称は、IBMソフトウェアのいちブランド名として維持されました。

10年以上経ってから、製品名が冠するブランドは「IBM」になりましたが、「Lotus」は、まだ完全に無くなってはいません。「LotusScript」と、日本には「テクてくLotus技術者夜会」が残っており😉。


17年後のこの7月、製品の母体が今度はIBMからHCLに変わりました。
今回はだいぶ外見上の変化を伴います。HCLに転籍された皆さんは、IBMのビルを離れ、仮オフィスに移られました。
製品名も、「HCL Notes」「HCL Domino」に変わったようです。

「IBM」の呼称は、HCLソフトウェアのいちブランド名として維持される…なんてことも、常識的に考えると、なさそうです。



閑話休題。7月の第16回「のの会」における、第14回の「@関数Talk」では、そんな今昔の名前の変化とは直接関係ないものの、@Name関数を扱うことにしました。


前半は、そもそもNotes/Dominoが扱う「名前」の形って…?と、少し脱線。
「名前」「作成者」「読者」の3タイプのフィールドに共通の動作を、ややひねくれた観点から確認しました。

正しい適切な形式で設定されれば、
  • 内部データ上は「CN=」などの「構成要素名」がつく形
  • 表示上は構成要素名が略され隠されている形
というのが、この3種類の"名前型"フィールドの共通特徴といえるでしょう。


「@Name」の話に入ってからは、構成要素の取り出しを含む「アクション」について。
いま、公式なヘルプを使って学ぶ人は、いきなり23種類のアクションを目にするため、この関数が少々入りづらいのではないかと思います。ゆえに入りやすいようスライドでは工夫したつもり、ですが。 
そこまでアクションの種類が豊富でなかった昔のNotesエンジニアのほうが学習はしやすかったかも。

初心者にはやや高度で、自分でも説明し難かったのもあり、スライドでは触れなかったアクションの中には、電子メールの書式をあつかうものがあります。
公式のヘルプには「RFC 821、RFC 822アドレス形式」という言葉で説明していますが、それって何?は、ここでは分かりません。
仕方なくネットで調べても、簡潔な説明はすぐに見つからず、わかるのは、今ではもっと新しい形式が存在することくらい。こういったあたりも、本当は、ここで躓かないよう、ヘルプを工夫して欲しいです。

まずはスライドであげたNotesの名前形式で使用される構成要素と、それにまつわるアクションさえ認識いただければ、この関数の基本的なところは押さえられると思います。